福寿のシフォンケーキ

―――「策士策に溺れる」。

策略を得意とする者は往々にして、策の弄し過ぎや 己の作戦への過信によって 失敗してしまうということわざ。

 

数日前、2月15日にバレンタインのお返しとして、アンジェのケーキをもらった話を覚えておいででしょうか。

夫の忘れっぽさを過信し、1ヶ月後のホワイトデーにも新たなケーキをゲットできるはずと油断しておりました。

 

しかし、私は取り返しのつかないミスを犯していたようです。

ケーキをもらった時に舞い上がって、

 

「なんでケーキ買ってくれたの?あ!バレンタインのお返し?!」

 

って言ってしまったのです・・・

この一言で、夫の中で「お返し終了」と記憶づけられてしまったようです・・・

 

近頃は「ケーキ・・・」と呟いてみても、

「こなのお返しはもう終わったきね(*´з`)」

と冷たい一言・・・

 

いいもん、ケーキくらい自分で買えるわいッ(。-`ω-)

と、お返しにもらうつもりだった 福寿のシフォンケーキを買いに行ってきました。

 

苺のシフォンと抹茶シフォン♪

f:id:conakichi:20210302210442j:image

折しも今日は雛祭り。

緑とピンクのペアで、雄雛と雌雛に見えなくもない。

 

並べてみると、苺の方がクリームたっぷりなのが際立ちます。

いつもなら抹茶派の私も、苺もいいかも・・・と思えてきました。

 

「ねえねえ、苺と抹茶なら苺がいいでしょ?」

いつも苺派の夫に確認してみます。

「どっちでもいいよ~」

と、振り向きもせず、熱の無い答え。

 

私「じゃあ、たまには苺を食べてみようかな♪」

夫「うん、まあどちらかと言えば 苺がいいかな」

 

・・・遅くない?

 

なぜ一度、「どっちでもいい」と言った?(-"-)

 

まあね、元々 抹茶を食べるつもりで買ってきたし。

気を取り直して!

 

抹茶シフォンをいただきます(´▽`*)
f:id:conakichi:20210302210438j:image

香りの良い抹茶スポンジに、甘さ控えめの生クリーム。

生クリームは甘すぎないけれど、こっくりと濃厚です。

苺の赤とマカロンの緑が、お互いを引き立て合っていて、見た目も美味しい♪

 

特筆すべきは、クリームの間に潜んでいる、粒の大きい小豆の存在。

固めの煮加減で、存在感があります。

 

10年近く前 こちらに嫁いだばかりの頃、初めて記念日に買ってもらったのが、福寿のシフォンケーキでした。

こちらに知り合いもなく、やっていけるのか不安だったあの頃。

美味しくて 可愛いケーキに勇気づけられました。

 

あの頃は、家でも仕事でも 四六時中 夫と一緒の暮らしになろうとは思いもしませんでした。

 

この10年で 福寿のシフォンケーキも小ぶりになったり、トッピングがサクランボからマカロンになったり、素人目に見ても分かりやすい変化がありました。

 

私達夫婦も10年前に比べると、小ぶりになったり(老化)、トッピングが増えたり(顔のシミ・しわ)したけれど・・・

1日1日、進化してきた証だと思いたい(「老化」って言っちゃってるけどね!(笑))。

 

「経年劣化」と落ち込まず、「経年美化」しているのだと捉えよう。

 

「経年美化」は、昨年亡くなった三浦春馬さんがおっしゃっていて、「なんて素敵な言葉!」と胸を打たれました。

 

1日1日、進化している実感があるからこそ、明日へ挑む勇気が湧く。

たとえそれが、ノーテンキな勘違いだとしても・・・

息絶えるその直前まで、「今日も進化したわぁ」と思い込んでいたいのです( *´艸`)