そしたら、よく行く大洲市に新たな観光スポットができているではありませんか!
その名は『盤泉荘』。
こちらはフィリピンで財をなした松井家の国際色豊かな名建築です。
それでは早速、記念撮影とともにご紹介いたします。
(ブログ用に建物を紹介する写真を撮り忘れて、記念写真しかないのです・・・(;・∀・))
『盤泉荘』は、急斜面からせり出すように立つ木造3階建のお屋敷です。
立派な庭石がゴロゴロあるお庭には、新やなせ焼のライオン像がありました。
右奥に見切れている四角い石の柱のような物は、当時ご当主の銅像が設置されていたそうです。
(大戦中に回収されてしまったため、今は残っていないそう・・・)
建物の裏のお庭には池もあって、鶴の焼き物が飾ってありました。
こちらは砥部焼だそうで、当時の流行品だそうです。
写真の私の真後ろには小さなお部屋があるのですが、こちらはなんと女性専用の化粧室。
お風呂上りに、風通しの良い部屋で身だしなみを整えるためのお部屋だとか。
当時、このような女性のためのお部屋があるのは大変珍しかったのだそうです。
その隣の廊下にある掃き出し窓は、分厚くて立派な大正ガラス。
今となってはこのように大きなガラスを生産することは技術的に難しいそうです。
窓のサッシまで木造なのですが、材質が良いため今でも修繕なしで利用できているそうです。
やっぱり良い物は長持ちするんですね!
夫の後ろは茶室になっていて、座ってお茶を飲む時の視点で景色を楽しめるように、窓の位置や手すりの高さが計算されていました。
茶室のふすまの奥にもう一つ白い扉があって、扉の奥は水屋になっています。
なんとこの水屋、床下を開けると階段が地下に伸びているのです!
茶室の手前の部屋にいるお客様の前を横切ることなくお給仕をするために、地下の使用人部屋と茶室の水屋をつなぐ構造にしたそうで・・・
なんだかもうお金持ちの気配りが高尚すぎて、忍者屋敷みたいになってます( *´艸`)
お屋敷の中はガイドさんと一緒に回ったので撮影できていませんが、ガイドさんの説明があると見所がよく分かります。
お客さんが立て込んでいなければ、受付の方がガイドをしてくれるようですので、ぜひガイド付きで回ってみてくださいね。
眺望の邪魔となる柱を抜いた窓や、これまた眺望を重視するために特殊な戸袋の配置になってしまい、雨戸を非常にアクロバティックな(危険な)方法で閉めなければならなくなったお話などがうかがえて、とっても興味深かったです。
ふすまの引手もよくある丸いものじゃなくて、梅の花の形になっていたり、鶴の形になっていたり・・・とにかく細部にまで贅を凝らしていました。
3階には広々としたバルコニーまであって、山と川が目の前に広がります。
バルコニーは東向きになっていて、奥の寝室からは朝には朝日が、夜には月が昇るのが眺められる最高のロケーション。
「どうぞ、お座敷に横になってみてください」とガイドさんに勧められるまま、ころりと横になると視線が低くなって、見える景色は山と空だけになります。
誰もいない宇宙を独り占めの贅沢。
「最高・・・ああ、もうずっとここに居たい・・・」
思わず呟くと、
「おお、そのままずっとおってくれ」
と夫の声が頭の上から降ってきました。
危うく厄介払いで置いて帰られるところでした(;^_^A
隣の蔵には、見たこともないキングサイズのボストンバックが飾られていたのが印象的でした。
『盤泉荘』は『大洲町の駅あさもや』の観光案内所でチケットを買って行くようになっています。
車もこちらに止めて5~10分ほど歩きますが、なだらかな道なので苦ではありませんでした。
すぐ近くにある『臥龍山荘』も素敵なスポットなので、ぜひ合わせてお楽しみいただきたいです( *´艸`)