愛媛県歴史文化博物館に行ってきました

愛媛県西予市宇和町にある、愛媛県歴史文化博物館に行ってきました。

施設の存在はずっと前から知っていたのですが、「歴史文化」なんて固そうなネーミングに腰が引けておりました。

ひょんなことから調べてみると、なかなか展示が充実して見ごたえがありそう!ということが分かり、早速行ってきました。

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立派なエントランスです。

建物も天井が高く、広々としていて、とっても豪華。

「この建物はお金がかかってるね~(´⊙ω⊙`)」と夫と小声で話しつつ、いざ入館。

 

展示ゾーンは、常設展示だけで2Fに4部屋、1Fに3部屋あります。

今回私たちは ビデオ資料などは鑑賞せずに 2時間半ほどの滞在でしたが、

全ての展示をじっくり見て回れば、丸一日過ごせちゃいそうです。

館内にレストランもあったので、一日どっぷり歴史を勉強漬け、なんてプランも素敵です。

 

2Fの展示室には、民家や街並みなど規模の大きな展示もあって、写真撮影可能になっていました。

 

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薄暗い展示室の中、煌々と異彩を放つレトロな電車。

「(鬼滅の刃の)無限列車や!」とテンションが上がるバカ夫婦。


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漁船の模型をバックに 写真撮影できるコーナーもありました。

強いライティングが産む船の影が、アートのようでした。

 


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昔懐かしい、昭和の街並み。

今、若い方の間でレトロ昭和がブームなんだそうですね。

ジオラマではなく自分が入り込める展示は、雰囲気に溺れて 楽しむことに没頭してしまいます。

 

2Fの展示では、縄文時代から現代までじっくり紹介してくれるので、日本史の授業を総復習できます。

学生時代にタイムトリップしたみたい。

 

1Fの展示では、民族文化を紹介していて、愛媛のだんじりや牛鬼の大きさに圧倒されました。

これは、怖がって泣いちゃう子供もいるのでは・・・?

 

さらに、特別展として「大名の船」が企画されており、各地の大名が豪華な船で参勤交代する様子も学べました。

歴史が苦手な私は、「大名船に乗りたいな~」と、おバカな感想しか出てこなかった・・・

 

 

展示を一通り見終わって、施設を後にしようとした時、夫がもう一つの展示室に気づきました。

 

「観覧無料やって。ついでに行こう」という軽いノリでしたが、この展示が凄かった!!

 

それは、

 

「和紙彫塑による『弘法大師空海』の世界 密● 空と海――内海清美展」

 

と題された、和紙の人形を使って弘法大師の一生を表現した芸術作品でした。

 

これがもう、人形なのに(しかも和紙製なのに)生の舞台を見ているような迫力なんです!

ぶわりと風を孕む僧衣がオーラのように燃え上がり、大師の超人的なパワーが伝染してくるようでした。

 

照明をギリギリまで落とした展示室の影は深く、無限の闇に続いているような、ただならぬ気配が息をひそめています。

青白いライトを浴びて、和紙が真っ白に発光し、大師の像が眼前まで迫ってくるようで・・・

目を閉じても、大師の形をした光が脳内にまで侵入してきそうな錯覚を覚えました。

 

真っ白な人形の群像は、作品のためにポーズをとって配置されているわけじゃない。

彼らは今を生きている。

一体一体が意志を持って生きている。

そう感じさせる躍動感とエネルギーに満ち満ちていました。

 

それは、作家の内海さんの技術の成せる技に他ならないのですが、

作者の存在を忘れてしまうほどに、一体一体の人形が生命力を宿していて、

もう生の舞台を演じているようにしか見えないのです。

彼らが自らの力で 歌い、踊り、叫んでいるようにしか見えない・・・

 

なぜかふと コンテンポラリーダンスを連想しました。

型破りで不規則な動きでありながら、空間を支配する躍動感と迫力。

なんだかすごい物を見せてもらっちゃいました・・・

 

お出かけにはいい季節になりましたので、

機会がありましたら 皆様もぜひ( *´艸`)